お知らせ

スタッフ募集 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士(フルタイム)(熊本大学病院小児在宅医療支援センター)

2025.12.14

熊本大学病院小児在宅医療支援センターでは令和8年4月から採用する新規スタッフを1名募集します。

PT/OT/STの皆様、もうひとり在籍するPTを含め私たちと一緒に、県庁・市町村と連携して熊本県全体の医療的ケア児支援体制作りをしてみませんか。

応募方法等の詳細は下記、熊本大学病院ホームページの「職員募集」をご覧ください。

理学療法士・作業療法士・言語聴覚士(フルタイム)(熊本大学病院小児在宅医療支援センター スタッフ募集)

公募期限 令和8年1月26日(金)17時必着

 

副センター長の小篠史郎からひとこと。

私たちは医療的ケア児支援法 第14条に基づいて設置された熊本県医療的ケア児支援センターを運営しています。医療的ケア児者・重症心身障害児者とその家族の生活はまだまだ多くの課題があります。当事者や支援者から相談窓口を通じて直接聞いた生の声を整理し、市町村行政や県政、国政へつなげ、事業化の道筋を立てることが私たちが一番力を入れている役割です。

これまで私たちが行政へ声を届け、行政と共同して実現してきた事業等は下記の通りです。普段、医療的ケア児と関わっていて課題を認識しているがどうにも世の中が変わらないと思っているPT/OT/STの皆様、私たちと一緒に当事者の思いを事業化するお手伝いをしてみませんか。

当センターでは労務管理について、定時出勤・定時退社を徹底しています。ときどき時間外勤務がありますが代替休日があり、介護などしながらでも働きやすい職場です。

応募をお待ちしています。

参考までに小篠が2025年度医療的ケア児等コーディネーター養成研修・支援者養成研修で講和を行なった動画をアップロードしておきます。

 

<当センターが行政と共同して実現してきた事業や仕組み等>

<熊本県>(主なものを抜粋)

市町村行政を対象とした「市町村医療的ケア児支援関係課研修会」の開催

熊本県生命の応援事業(NICU退院した常時在宅人工呼吸児のポータブル電源無償貸与事業)の事業化

熊本県内の小中学校・特別支援学校の学校看護師・教師・養護教諭のための医療的ケア児研修会の開催

各圏域設置の児童発達支援センター・基幹相談支援センターと熊本県医療的ケア児支援センターの連携

「医療的ケア児等コーディネーター」の役割について、「市町村コーディネーター」と「医療的ケア児等コーディネーター養成研修修了者」の二つに分類し、その役割分担を明確化

 

<県内市町村>(主なものを抜粋)

いつくかの市町村における在宅人工呼吸児者のポータブル電源等の補助事業

市町村教育委員会、市町村保育担当課の指導的立場の看護師配置

市町村における五課協議の実施(母子保健、障がい福祉、保育、教育、防災)

市町村における医療的ケア児支援体制整備のための10項目の提示

市町村における「保育所等で医療的ケア児を受け入れるためのガイドライン」作成支援

市町村における「小中学校で医療的ケア児を受け入れるためのガイドライン」作成支援

市町村における「当事者のための医療的ケア児ガイドブック」作成支援

市町村における医療的ケア児の災害対策のための5項目の提示

市町村における医療的ケア児者・重症心身障害児者の防災さんぽの実施

 

<熊本県医療的ケア支援センター設立の経緯と組織構成>

熊本県の人口は約169万人で、45市町村から構成されています。障害福祉圏域は10圏域に分かれており、令和6年度(2024年度)の県調査によると、医療的ケア児は352名で、熊本市が157名と最も多くなっています。その他の圏域にも、医療的ケア児はまんべんなく分布しています。
2016年12月1日には、熊本大学病院内に小児在宅医療支援センター(熊本県補助事業)として開所しました。2021年に医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律(以下、医療的ケア児支援法)が制定され、その第14条に基づき、2022年4月1日から熊本県医療的ケア児支援センターとして新たな事業を開始しました。
現在、センター長、副センター長、特任助教、社会福祉士(統括コーディネーター)、保健師、看護師、理学療法士で構成されており、月1~2回、児童発達支援管理責任者や相談支援専門員がアドバイザーとして参加しています。これら多職種の連携により、医療的ケア児とその家族への包括的な支援を展開しています。

熊本県は、医療的ケア児支援法の制定より5年前にあたる2016年から、医療的ケア児支援センターと同等の機能を備えた小児在宅医療支援センターを運営しており、全国に先駆けた取り組みとして知られています。この実績から、こども家庭庁、文部科学省、内閣府、岐阜県、佐賀県、宮崎県からのヒアリングを受けたほか、内閣府特命担当大臣による訪問視察や、青森県、群馬県、愛知県、広島県、鹿児島県からの県議団による訪問視察を受けました。
また、山形県、茨城県、長野県、岐阜県、京都府、奈良県、島根県、広島県、高知県、福岡県、佐賀県、長崎県、大分県、宮崎県、鹿児島県から講演依頼を受け、各都道府県が設置した医療的ケア児支援センターの開所記念講演などを行いました。これらの活動を通じて、熊本県は全国をリードする医療的ケア児支援センターの一つとして評価されています。さらに、これらの視察や講演を通じて熊本県の先進的な取り組みが全国に発信され、他地域におけるモデルとなっています。