2024年3月14日のスタッフ動き(宇城圏域障がい者支援協議会こども部会に参加)
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2024.3.14
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宇城市役所にて宇城圏域障がい者支援協議会こども部会に参加しました(宅島・松村)
熊本県医療的ケア児等コーディネーター支援ネットワーク・コアメンバー打ち合わせを行いました(片山・宅島・小篠)
熊本大学医学部医学科4年生臨床実習X班5名に小児在宅医療実技指導を行いました(小篠)
<宇城圏域障がい者支援協議会こども部会>
障害者総合支援法を根拠法とするいわゆる「協議会」(旧・自立支援協議会)。宇城圏域(宇土市・宇城市・美里町)に設置された協議会の子ども部会に今年度から参加の機会をいただいています。大学病院に設置された医療的ケア児支援センターの最大の弱点は福祉から程遠く、黙って待っていては障がい福祉関連の情報が入ってこず、人的交流も薄いという点です。2016年から熊本大学病院小児在宅医療支援センターとして医療的ケア児支援法第14条(2021年施行)の機能を先取りして実施してきましたが、医療的ケア児を含む障がい児者の生活を支える中枢とも言える「協議会」や「基幹相談支援センター」の重要性に気がつき、積極的に連携を始めたのは2022年頃からのことです。宇城圏域の協議会の子ども部会に当センターのスタッフが毎回参加の機会をいただき、グループワークに参加して大変勉強になっています。ここで得た知識等を元に他の圏域での医療的ケア児支援体制作りに生かしていきたいと思います。
<熊本県医療的ケア児等コーディネーター支援ネットワーク・コアメンバー打ち合わせ>
熊本県医療的ケア児等コーディネーター支援ネットワークは今年度始動した医療的ケア児等コーディネーターのスキルアップなどを目的としたネットワークです。来年度の事業計画を打ち合わせしました。コアメンバーに就労に強いメンバーが入っていることが大きく、医療的ケア児の就労についてどのように事業を進めていけばいいのかについて具体的な話をしました。障害者就業・生活支援センターや協議会の就労部会との連携、就労系事業所向けの研修会など検討してまいります。
医療的ケア児の就労についても障害者総合支援法を根拠法とする「協議会」がキーポイントになっていることが分かります。すでに県内どの圏域でも協議会の就労部会が設置されているところがほとんどですので、いかに各圏域の協議会の就労部会と連携していくかが鍵となりそうです。県内6箇所設置の障害者就業・生活支援センターとの連携も進めてまいります。
<熊本大学医学部医学科4年生に小児在宅医療実技指導>
医学生が訪問診療医役、ご家族役に分かれ、訪問診療医として常時人工呼吸器装着児の自宅に訪問し、対話しようとしても反応がわかりにくい重症心身障害児と家族の両方にコミュニケーションを取りながら胃ろう交換と気管カニューレ交換の実技を行いました。4年生の臨床実習期間中は毎週4-5名の小グループでコミュニケーションを重視した小児の訪問診療のシミュレーションを行っています。重症心身障がい児者に特有の気管軟化症である「腕頭動脈気管圧排」による窒息発作や病態の動画も交え講義を行います。今回も家族役に「きょうだい」を混ぜ、きょうだい支援についても学生に考えてもらいました。
医学生たちが将来医師になって全国に散らばり、「あのとき経験したな」とこの日のことを思い出して小児の訪問診療に抵抗なく対応してくれる10-20年後の未来が楽しみです。
文責 小篠史郎
熊本大学医学部医学科4年生に小児在宅医療実技指導